(新古今集・夏)

『うちしめり あやめぞ薰る ほととぎす 鳴くやさ月の 雨のゆふぐれ』


しっとり湿った中で広がる菖蒲の香りを強調し、それがほととぎすの鳴く五月雨の降る夕暮れ時だと言います。湿り気に五月雨とほととぎすの声が重なりながら、むしろ菖蒲の香りが包み込む静かな調和が感じられる秀歌です。


和歌…藤原良経

絵…如月雫雪

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